top of page

FAQ   警視庁について

 

高卒だと警察内部では昇任試験、各種内部講習や外部研修などの選考で不利ですか。

 

そのようなことは決してありません。警視庁は実力主義で、やる気と根性があればどんどん昇進します。また警視庁では、高卒で警察学校を巣立ち、所轄警察署勤務やその後の機動隊勤務で、二部大学に通学している先輩が多数います。

 

昇任試験の受験年数に若干の違いはありますが、大勢の高卒警察官は努力して昇任しています。むしろ、高卒警察官の方が昇任試験に真剣に取り組み、早く昇任しており、警視庁の警察署長の70%が高卒入庁者です。 また、刑事やSPなどになる警察学校専科講習、白バイ乗務員講習、語学研修、ヘリ操縦士免許取得研修やFBI研修などへの道は平等に開かれています。大卒だからと言って講習選考が有利になることはありません。

 

高卒後、警視庁警察官となり、2部大学への通学、昇任試験勉強に努力するといった選択肢もあります。警視庁のみ、交番勤務や機動隊は4個班体制で2部大学通学や自己のキャリアアップの勉学環境が整っています。また、都内には東洋大学、駒澤大学など、2部学部を持つ大学が多くあります。また、変則的な勤務でもあり、昼間に大学へ通うこともできます。

01

02

刑事になりたいのですが、どのようにすればなれますか。

 

刑事とは、通称「専務」と言われている警察官のことで、捜査刑事、防犯刑事、少年刑事、保安刑事、交通刑事、鑑識刑事や公安刑事など、その仕事内容は多岐に渡ります。 警察学校を卒業すると、男性警察官の全ての警察官(一部の柔剣道などの選手は機動隊)の卵は外勤と言われる地域課に配属となり、交番勤務となります。また、女性警察官も同じように交番勤務となります。その交番勤務で地道に実績をあげ、また様々な報告書を提出するなど”目立つ仕事”をやりながら、柔剣道、駅伝大会、逮捕術大会や拳銃大会の署の代表選手として選ばれるなど、署のなかで”目立つ存在”となることが重要です。女性も様々な大会で活躍しています。

 

そうした地道な積み重ねによって存在感をアピールし、署長をはじめとして署の幹部に”名前を売る”ことによって、刑事の登竜門となる警視庁警察学校内にある、”捜査講習”、”公安講習”、”鑑識講習”、「交通専科」などの「専科講習」の他、語学研修などの外部研修に参加する機会を得ることが出来るのです。後は無事にそこを卒業するだけです。そうすれば、晴れて刑事への道が開かれます。 その他、機動隊へと転勤し、機動隊から各種講習や研修に参加することも出来ます。また、巡査部長になると管区学校専科の講習も受講できます。講習や研修を終了すれば、警察署へと転勤になり刑事への道へと進めるだけではなく、捜査一課特殊犯捜査係(SIT)や機動捜査隊などにも転勤することが出来ます。

 

重要なことは、「自分は刑事になりたい」と常に手を上げ続けることが必要です。こうした研修は警視庁独自のもので、他府県警察本部は巡査部長昇任後に「管区警察学校」にある捜査研修や語学研修を受ける事となります。この研修は警視庁からも派遣されています。また、語学研修には海上保安官も来ています。

 

公務員採用教養試験には必ず数学力を見る「判断推理・数的処理・図形判断・資料解釈」問題が出題されています。文章を理解する能力と数字や図形をみて判断し計算する能力が必要だからです。また、その能力は知能指数を見ることが出来ます。 警視庁採用試験で難解な問題が出題されることはありません。数学知識は中学基礎数学、高校で学ぶ数学Ⅰと数学Aの知識があれば十分です。もう一度、過去の教科書を紐解き、そして基礎から学べば教養試験の文章理解を除く知能分野は満点が取れるはずです。 しかし、限られた時間内で解答しなければなりませんから、2桁数字の暗算能力、そして公務員試験特有の5者択一試験のノウハウは必ず必要です。伊藤塾では画一的な授業を行っていません。基礎数学や英語指導も個々に応じたきめ細かい指導、警視庁過去問題に拘った授業を行っていますから、安心して伊藤塾で学んで欲しいと思います。 塾長や副塾長の教えを素直に聞き、努力を惜しまなければ、必ず警視庁警察官となり、希望する部署や幹部として活躍できます。

03

SP(要人警護員)になるには。

 

機動隊、官邸警備隊や空港警備隊に異動することが重要です。警視庁の各機動隊(第一機動隊から特科車両隊まで10個隊あります)には、レスキュー隊員、爆弾処理班員やレンジャー隊員などと同じように、儀仗指定員や警護指定員制度があります。その指定員となると、大きな警備の際に警備部警護課への応援要員として派遣され、SPバッジを付けて、SPと同じ仕事をすることが出来ます。そこで”目立つ”仕事ぶりであれば、警護課SPへの転勤命令が出るでしょう。

 

従って、SPになるにはその指定員に選ばれる必要があります。そして、更に警視庁警察学校にある通称「SP専科」講習を終了しなければ、SPになることは出来ません。

 

警護課SPは警視庁だけしかいませんが、各道府県警本部警備部には警護員・警衛員(皇室警護)がおり、その人たちの殆どが警視庁警察学校の「SP専科」を卒業しています。SP専科を卒業していれば「SP」と言えます。

 

現在は女性SPも活躍していますが、女性SPも同じです。現在は女性警察官の機動隊員がいますから機動隊へ転勤するか、または所轄警察署で勤務しながら女性特別機動隊の隊員になることができます。”女性特機”と言われている指定隊員や基幹隊員となり、更に警護指定員となることが必要です。また、所轄警察署で剣道、合気道や拳銃大会の選手として活躍していれば、SP専科講習への門が必ず開かれます。そこを無事に卒業すれば、後はSPへ配属されるのを待つだけです。

 

余談ですがネットに”SP資格”について、身長やら柔剣道段位などが記載されていますが、好ましいと言うだけであり実際はそのようなことはありません。警視庁では各種講習や外部研修、各部署への門は平等に開けられています。そして、どのような部署へでも、本人の努力と「手を挙げる」ことだけなのです。

04

SAT(警備部特殊部隊/通称特殊急襲部隊)隊員になるには。

一人前の警察官になるには警察学校初任科課程を卒業し、更に現任補修科課程を受けなければなりません。SATの試験隊員として選考されるには、そのどちらも優秀な成績で卒業することが重要です。また、その課程中に行なわれる、「体力検定(100M、1500M、5000M走の他、幅跳び、懸垂などの基礎的な体力測定)で上位級を取得する必要があります。そして、更に機動隊に転勤しなければなりません。 機動隊で新隊員として勤務していれば、「警備部特殊部隊(通称SAT)新隊員候補」として声が掛かかるかも知れません。声が掛かると、候補隊員として約2週間の「特殊部隊試験入隊訓練」を受けてふるいに掛けられ、それに残ることが出来れば、更に約1ヶ月の「特殊部隊新隊員訓練」を受け、晴れてSAT隊員になることが出来ます。

 

塾長はこの「特殊部隊員」として、通算9年間在籍し、様々な警備や訓練を経験しました。 当時は新隊員訓練が3ヶ月間行なわれていましたから、非常に辛く厳しい思い出が残っています。 警視庁警備部特殊隊員になるには「手を挙げ」続けても、難しいと言えます。それは、機動隊員が10個隊約4000名おり、そのなかから警部補など幹部を含めて毎年10名程度しか選考されない狭き門だからです。 しかし誰でも希望は出来ます。年齢や長男だからとか、結婚しているからなどの制限は一切ありません。選考はあくまでも本人の資質であり、後は本人の努力と強い希望だけです。

 

しかし、他の部署と違い、”生命を削り”、そして厳しい訓練と基礎体力トレーニング、強い自己管理が必要な部署ですから、確固たる信念と決意も必要となります。また、国賓等の警護警備では不規則な帰宅時間や連続した泊り込み勤務、海外での長期に渡る訓練もありますから、その覚悟も必要です。SAT隊員を目指す方は語学(特に英語、フランス語、、ドイツ語など)勉強も今から行えば門戸が広がるかも知れません。

 

警視庁警備部特殊部隊は既に35年以上の歴史と伝統を築き上げ、現在では、ここを卒業した多くの隊員が警視庁の中枢で幹部として活躍しています。その活躍の部署は警備部だけではなく警務部、刑事部、公安部、組織犯罪対策部など、様々な部署でなくてはならない存在となっています。

05

人質交渉人(ネゴシェーター)になるには。

テレビドラマで米倉涼子が演じていた”人質交渉人(ネゴシエイター)”とは、ハイジャック事件などの立てこもり事件の際、篭城する犯人を説得して事件を解決する専門捜査官のことを言います。日本警察では一般刑事事件での篭城犯に対する基本方針は、従来から犯人を説得して「人質、警察官、そして犯人も怪我を負わすことなく解決する」方針がとられていましたが、1987年9月に発生した杉並区内での人質篭城事件を契機として方針の転換が図られました。当時、捜査一課特殊犯捜査係が現場での事件捜査を担当していたが、現場での説得に失敗、人質となっていた女性が射殺され、警察官が銃弾を受けて負傷したことを受けて、硬軟両面での解決方策が図られ、人質交渉人、突入チームと通信技術者(技術キャリア)を擁するSIT(特別行動チーム)が特殊犯捜査係に設置されたのです。尚、同時期に大阪府警察にもMAATと呼ばれるチームが設立されています。

 

現在では各都道府県警察にはハイジャック専門の特殊部隊が設立されています。 人質交渉人と突入チームには専門的な技術が要することから、捜査一課の幹部刑事をFBIに派遣すると共に、突入チームは警備部特殊部隊(現SAT)から人員を引き抜き編成されています。その後、2005年に警察大学に「人質交渉人専科」が置かれ、全国警察本部捜査一課の巡査部長以上の刑事を学ばせ、専門の人質交渉官として捜査一課特殊犯捜査係(SIT)の他、機動捜査隊や公安機動捜査隊に置かれるようになっています。

 

この人質交渉官になるには、所轄警察署の刑事課強行犯捜査係の刑事として下積み時代を過ごす必要があります。刑事になるには警視庁警察学校の「捜査専科講習」または「公安捜査講習」、若しくは管区警察学校の捜査研修過程を卒業していることが前提となります。晴れて刑事となり、所轄署でコツコツと仕事を行い、更に捜査一課や公安部へと転勤する必要があることは言うまでもありません。 捜査一課や公安部でもコツコツと仕事をやりながら”講習への切符”を手にするためには、常に「手を挙げ続けることが必要であると思います。また、講習は巡査部長以上でないと受けられないことから、巡査部長に昇任していることも前提となります。いずれにせよ、講習までの道は険しく難しいと言えます。そして、ドラマのように活躍するようになるには、苦労する下積み時代がなくてはならないでしょう。

06

爆発物処理隊員になりたいのですが。

機動隊員になることが必要です。それと、理数系が得意なことをアピールする必要があります。爆弾処理隊員はX線取扱主任、火薬類取扱主任などの国家資格を取る必要があり、どうしても機動隊の幹部はその素質のある人を選考し、内部の国家資格取得研修に通わせます。

 

研修は1週間程度で後は自分で勉強して試験に臨むこととなります。 国家資格を得て、それから爆弾処理班の指定員となり、警備二課の担当者や先輩から学びながら指定員として、機動隊の通常勤務を行ないながら、イザのときに出動することとなります。この勤務形態はレスキュー、水難救助、レンジャー、銃器対策なども同じです。10個隊のうち、指定隊が持ち回りで当番隊となり365日24時間、待機しています

07

水難救助隊員になりたいのですが。

 

水難救助隊員は各警察本部の機動隊に常設されたチームです。警視庁は第二機動隊、第五機動隊、第七機動隊、第九機動隊に置かれています。警視庁は近衛の一機と言われる第一機動隊から第九機動隊、特科車両隊まで10個隊があり、機動隊員が約4000名を擁する大きな警備執行機関です。そのなかでも水難救助隊は4個隊にしかなく、「元水泳部、泳ぐことが得意な者」で希望する者から選抜され、1週間の試験入隊を経て、更に選抜されて1か月間の基礎訓練後に選抜選考され、特殊技能隊員として登録され、隊内にあるプールや潜水プール、時には河川や湾内で日頃から訓練を積んでいます。

水難救助隊があるのは警察だけではなく、自衛隊、海上保安庁にもあります。特に航空自衛隊は特異な海難事故などに出動するなど、高度な水難救助に長けています。水難救助隊員を目指している方は、自衛隊や海上保安庁の採用試験を受験されることもお勧めします。

08

スカイマーシャル(航空機警乗警察官)になりたいのですが。

まず、警視庁、千葉県警察、大阪府警察の警察官になって下さい。勿論、警察学校は成績優秀者で卒業することが必要です。更に、機動隊からSAT隊員に選ばれ、その後、巡査部長に昇進することが必要です。

なぜ、警視庁・千葉県警察・大阪府警察警察官なのか、それは、日本は国家警察執行機関がなく、全ての警察権の執行は地方警察に委ねれれています。警察庁は国家行政機関として地方警察を指導監督する立場でしかありません。勿論、警察庁警察官は司法警察員であり、キャリア官僚として地方警察に出向、現場指揮を行っています。

少し、脱線をしましたが、スカイマーシャルは、アメリカへの定期便がある国際空港を管轄する警察本部に置かれています。そのために、、警視庁、千葉県警察、大阪府警察本部にしか所属していない特殊な業務と言えます。

 

話しを戻しますが、警視庁SAT隊員には巡査部長、警部補、警部から隊員になった者が大勢います。巡査部長から機動隊員になり、SAT隊員になることもできますので、早く昇進することも一つの道です。その後、SAT隊員として経験を積みながら英会話能力を高め、スカイマーシャルを希望すれば、必ずなれます。 一瞬の判断力が要求される仕事であり、高い使命感と信念が必要であることは言うまでもありませんが、長くこの職につくことは出来ないので、常に自己啓発や昇任試験勉強など自己研鑽を高めることができる人間性が必要となります。

bottom of page